吉野杉でつくられた『いやしろの箸』と、日本の林業

いやしろの箸と日本の林業 いのち輝く美しい地球

トータルヘルスデザインでは、吉野杉の端材を使ってつくられたお箸『いやしろの箸』を販売しています。

軽くて持ちやすい形、やわらかさ、そして口に当たったときに自然の木のぬくもりを感じられる『いやしろの箸』。使い心地の良さはさることながら、以前、職人さんが一本一本手作業でつくっておられる現場を取材させていただき、職人さんの吉野杉への愛着を感じてますます大好きになりました。

今回、環境問題とも大きく関わる「日本の林業」と、吉野杉の間伐材でつくられた『いやしろの箸』の魅力について考えてみようと思います。

日本の林業の現状

まずは、日本の林業のことを簡単にまとめました。

大量の木材を伐採 ⇒ 植林

いまから70年以上前、「戦争による軍需物資として」、「戦後、焼けてなくなってしまった木造住宅を建て直すため」、莫大な量の木が必要となり、日本の山林から大量の木材が伐採されました。

その後、木材不足を補う目的で国を挙げての植林が進められ、林業に携わる人々は杉や檜の植林事業に力を入れ、林業が拡大していきました。

1950年代、日本における林業は最も盛んとなったのですが、人口の増加とともに家を建てる人が増えて木材不足問題に直面。
木材輸入が全面自由化となり、値段が安い外国の木材が大量に輸入され、国産の木材の値段がどんどん下がり、日本の林業経営は苦しくなっていきました。

9割以上だった木材の自給率が2~3割まで落ち込んだ日本。国土面積の60~70%が森林を占める世界有数の森林大国でありながら、供給される木材の8割は外国の木材という現状があります。

最も重要な作業「間伐」

植林後の作業には、「下草を刈る」→「細くて育ちにくい木を伐る(除伐)」→「間引きする(間伐)」→「全部切る(皆伐)」→「植栽」という行程があり、最も重要な作業のひとつが「間伐」。
森林の木々が成長して森林内が過密になると日光が地表まで届きにくくなるため、木が十分に育ちません。土からの栄養をしっかり吸収して健全な木を育てるために間伐することはとても重要です。

しかしながら、安価な外国産の木材が手に入りやすくなったいま、日本の林業は衰退傾向にあります。その結果、林業離れによる後継者不足、林業従事者の高齢化等で植林後の作業が行われず、たくさんの森林が放置されているという問題を抱えています。
十分な手入れが行われない森林は荒廃し、台風や大雨の被害を受けて土砂災害を起こしやすくなってしまいます。
間伐は、生態系を守り、環境問題にも関わってくる、とても大切な作業です。

林業を支える、ということを考えると、「成長した大木を公共の建造物や家などの建築に使う」ことを一番に思いますが、その大木を育てるためには太陽の光や土からの栄養が必要不可欠。植林における「間伐」は、立派な大木を育て、日本の林業を支えるうえでとても大事な工程なのですね。

そして、その「間伐」作業で不要となった木を使う産業が、食事のときに使うお箸。
日本三大美林のひとつ・奈良県吉野では、間伐した木材の端材を使って割りばしや家庭のお箸をつくっています。

500年以上続く奈良県吉野林業、そして、品質の高さで有名な吉野杉。

日本三大美林のひとつ、奈良県・吉野杉

奈良県吉野地方は、日本三大美林のひとつにも数えられ、吉野杉は、大阪城や伏見城の建築材として採用されるなど、古くからその品質の高さが認められています。

吉野をはじめ、国内においての林業は人の手入れが必要な杉・桧等の人工林で成り立っています。植林 ⇒ 間伐 ⇒ 伐採を計画的に行い、一定の伐採率で一定の樹齢に達したものを選んで伐る方式を行っています。

吉野の山で仕事をする杣人(そまびと)は、こうおっしゃいました。

「山に太陽の光を入れてやらないと、木は大きくなりません。だから、定期的に木を間伐して山を管理する必要があるのです。しかし、いま、その作業をする人間がどんどん減ってきています。これは大変深刻な問題です。手入れする人が減ってくると、山が崩壊していきますから。」

国産木材の主な用途は建築材ですが、安価な輸入材に押されて需要が激減。利益が出ないために林業労働者が不足している、という日本の林業の現状があるということなのです。

吉野の箸は、林業に貢献している材木の端材を有効利用

吉野の箸は、植林された杉や桧の原木のうち、建築製品等に製材した後に残る外側の端材(背板)だけを利用。一本一本巧みに加工、吉野材の美しさを損なうことなく作られています。

吉野地方では、あくまでも森林の恵みを余すことなく活用することを大事にし、森林の保護育成を図り、清らかな水と緑、澄んだ空気を生み出す自然を守っていくことを考えています。
先人の知恵である箸づくりの灯をいつまでも大切に、絶えることのないよう守り続けているのですね。

『いやしろの箸』は、そんな吉野杉の端材を有効利用して作られたご家庭用のお箸です。

丸太から柱を取り、残ったカマボコ型の端材(背板)の中から木目や艶、割れ方等を吟味して材料が選ばれています。

吉野杉でつくられたお箸『いやしろの箸』

『いやしろの箸』は、奈良県吉野の最高級素材・杉を使用し、一本一本手づくりされたお箸です。

使いやすくて自然にもやさしいお箸

『いやしろの箸』に使われる杉の木の外側の部分(端材)は色が白く、木目が均一で細かいのが特徴。杉の均等な木目が美しい柄になっており、塗りを施すことなく自然なままの木を感じていただけます。

艶出しのため、箸に天然のイボタ蝋をコーティングすることにより、より一層舌触りのよい箸に仕上がりました。
口に入れるものだから、薬品処理された塗りの箸が気になる方には特にご満足いただける商品です。

さらに、箸の先端は細くカットされているからとても食べやすく、お料理がより一層美味しく感じられます。
また、お箸には桜の花びらを刻印し、可愛らしさも備わっています。

日本を代表する癒しの木・奈良県吉野地方の最高級素材・杉を使用し、熟練の職人さんが一本一本手づくりにてつくられた『いやしろの箸』。
ぜひご家族みなさまでお使いいただき、木のやさしさを体感してみてください。

お客様の声

軽くて持ちやすい

今までは、何も考えずにキレイな色の塗りで可愛いお箸を使っていましたが、口に入れるものだから安心なものを使おうと思い、この『いやしろの箸』を使い始めました。シンプルですが意外に可愛く、何よりすごく軽くて持ちやすいのが気に入ってます。塗りがなくても全然傷まないし、結構長持ちしてます。ご飯が美味しく感じられるし、何となく心にやすらぎを感じる香りです。(京都府 Y・K様)

とっても食べやすい

前々から割りばしには健康にイマイチなものが多いと聞いており、マイ箸を持ちたいなと思っていました。今回、トータルヘルスデザインさんから発売されるということで、いち早く分けていただきました。とても軽く、木の素朴な木目がナチュラルな感じで気に入ってます。先も細くてすべりにくいので、小さなものもつまみ易く、麺類なども食べやすいので重宝しています。あまりに食べやすいの
で、イタリアンレストランなどでも出してしまうことがあります(笑)。(大阪府 おさるさん)

あんしん素材がうれしい

『いやしろの箸』は先が細いので、豆などの小さいものがとてもつかみやすいです。家で使っていると子どもたちが興味をもち、短めの女性用の『いやしろの箸』を使うようになりました。あんしん素材なので、お子様にもお使いいただきたいお箸です。(スタッフ辰村)

愛着のわく優しいお箸

『いやしろの箸』とても良いです。手に持った瞬間に“ピン!”ときました。使用感は、軽くて優しい肌触り、そしてほのかに暖かい・・・。箸への愛着を感じたのは『いやしろの箸』が初めてです(笑)。持つだけで幸せを感じる箸ってイイですね。『いやしろの箸』のネーミングがピッタリです。 吉野杉が、大阪城や伏見城で使用されたというのも納得です。素材の素晴らしさがひしひしと伝わってきます。使う人も、産業も、山もよろこぶ素晴らしいお箸。ぜひおすすめです!(スタッフしんや)

※商品の体感には個人差がございます。

美しい地球メッセージ

「私たちが輝き、地球も輝く」。私たちひとりひとりが、魂からの喜びを日々実感して元気に暮らしていくことで私らしく輝き、さらには地球も輝く・・・そんな風に思います。
そして、輝いて生きていくために大切なのが「自然との調和、共存」。自然の中にこそ叡智があり、大自然の恵み・パワーをいただいて元気にいきいきと暮らしていけたら、きっと素晴らしい未来へとつながりますね。

『いやしろの箸』は、林業において最も重要な作業「間伐」時の木を使ってつくられています。日本の林業の一助となり、また自然の風合いも感じられるお箸を、ぜひたくさんの方に使っていただけたら嬉しく思います。

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